松竹梅
~日本人共通の言の葉
古くはこうしてできました~

先日の帯広で開催した個展で、掛軸をご購入頂いた十勝の広尾町の親戚の方から、ご自宅の床の間に飾った写真を送っていただきました。
やはり床の間に掛軸というのは、あらためて見てみるといいな~と感じました。
床の間という少し奥まった空間に掛軸が、生かされていて自分の子が良い場所に嫁いだ親の気持ちになりました。
ところで「松竹梅」がなぜ、吉祥語として象徴的に君臨しているのでしょう?
中国の「歳寒三友(さいかんさんゆう)という言葉がありますが、日本では江戸時代に「松竹梅」が吉祥語になったそうなので意外と最近ですね。
そして語呂も良く、字面(字体が絵になる形)も良いので全てに於いて吉祥語の代表と呼べるのも頷けます。
●「松」は、冬でも青いことから、不老長寿
●「竹」は青々と真っすぐに育つため、子孫繁栄
●「梅」はどの花よりも先駆けて寒い冬に咲く事から逆境に強い人生(縁起が良い花)
確かに、この寒い1月に花を咲かせるというのは、気高い強さを感じ、肖りたいという気持ちになりますね!
平安時代前期には 遣唐使によってもたらされた唐風文化が主流でそれも衰退し、和歌=恋文を詠む色好みの人だけのものとなってしまっていました。
しかしそれを危惧していた 紀貫之(百人一首の歌人の一人)が先陣となり和歌を復興させようとしました。和歌に人の心情と言葉の型を作り、誰もがその言葉の組み合わせて歌にすることで、共通の季節感と情景の認識が出来るようになり日本人の心が和歌によって繋がったのです。
日本人にとって 桜と共に春を祝う習慣も 古今和歌集以降からのことだそうです。
紀貫之が考案した表現の型の例
●春=梅にうぐいす、桜と霞
●秋=紅葉に錦、月と雁


