千字文2

文 出口胡蝶

千字文の文字を揮毫したのは、智永という能書家で書聖、王義之の家の子孫、継承者です。
1000文字を楷書と草書を並べて書かれているため、真草千字文とも言われています。
王義之より、250年あとに生きた人物なので、8代目?くらいの子孫になるのではないかと思います。
そして、その千字文は、王義之が書いた晋唐小楷という 小さい楷書を手本として智永が書きました。
智永も、王義之の書風を継承する家で育っているので当然、生まれた時から親しんで身に付けていた楷書だったと考えると、筆法や、書体も癖が無いニュートラルで子供でも分かりやすく学べるお手本ということになります。

日本でも、奈良時代から近代の明治、昭和~になってからの著名な書家も皆この千字文は、必ず通る道であり基本となっているのだなと、考えると一言で、お手本というだけではなく、宇宙観や道徳感も含まれているとは本当に書道(中国では書法)は奥が深いなぁ、と思いました。

私も過去に、他の業界の人からこんな事を言われました。
書道を勉強している人は、字を書く事だけが優先で、自分が書いた作品の意味も分からず、師匠のお手本を模写しているだけでは?と。
でもその通りかも知れません。
意味を理解した上で書き、解説できるようになるには、やはり書の歴史を知る事が大事かなと、あらためて今回、1500年前の千字文から教わりました。

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