金剛

文 出口胡蝶

先日、今年の世相を表す漢字は、「金」と清水寺で発表になりました。
お正月も間近に迫り、お寺や神社へお参りに行かれる方も多いと思うので、それに因み、掘り下げてみました。
まず、金剛力士像の「金剛」は仏教用語で 最も硬いものという意味で、金よりも硬いダイヤモンドを金剛石と言ったりもします。
金剛力士(仁王様)は、全国各地のお寺に沢山見かけますが、中でも東大寺の南大門に立つ仁王像、運慶・快慶作が有名です。
なぜ迫力のあるお顔と筋肉隆々の体つきの2体が門の両脇で出迎えてくれているかというと、金剛力士は元々は1体でしたが分身の術で2体に分かれたから、そっくりなのだとか。
そして両者の口の形はそれぞれ「阿」と「吽」の形になっており、阿吽の呼吸で、人々を警護してくれる健康の神=ガードマンとして存在しているのです。
実際の相撲でも立ち合いで息を合わせる事を「阿吽の呼吸」と言い、まさに金剛力士と重なりますね。
ちなみに「阿」は物事の出発点、言葉(音)の始まりを表わし、「吽」は物事の終着点で、言葉 (音)の終わりを表わしている事から、前回の「一」と「円相」と同じ意味を持っているということに偶然気がつきました。

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