Essay index

2021年のエッセイ

この年に綴った、書とことば。

83編のエッセイ2021年の記録

2021年の83編

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12月 4編

この月を読む

11月 4編

この月を読む

10月 9編

この月を読む

飾

「書」を書くということの次に、飾るという行為がありますが、飾るといういう字は、なぜ食へんなのかというと、人の前にある祭事用の器にのった犠牲(いけにえ)の牛を…

荷

「荷」は、物を肩に担ぐことで荷物の意味ですが、全く違う意味で、「荷華」と書いて蓮の花のことを言います。 永井荷風の「荷風」は、蓮の上を吹き抜き渡る風という意…

平泉

マルコポーロが黄金の国ジパングと記したことは有名ですが、平泉は世界の貿易都市として繁栄し、大陸からの国交も盛んに行われていたことが最近分かってきたそうです。…

金

「金」は銅などを一定の型に鋳込んだ金属塊=インゴットの象形文字です。 インゴットは、鋳塊(ちゅうかい)と訳され、金や銀においては延棒とも言われますが、棒とい…

金銀銅

日本では、校長先生のスピーチなどで、金・銀・銅の漢字を、銀は金よりも良く、銅は金と同じだ(銀=金へんに良、銅=金へんに同)と言って、子ども達を励ますためのエ…

黄金の国

岩手県平泉 奥州藤原氏建立 国宝中尊寺金色堂は子供の頃に家族旅行で夏休みに行った思い出があります。 小学2年生だった私は、お堂の凄さなど当然分からなく、歴史…

書1

もとの字は「聿」と「者」とを組み合わせた字で「聿」は筆を持つ手の形で「者」は書を司る者を書史と言い、祭事で神聖なる文字を書く任務の人のことを表した漢字です。…

書2

「書は人なり」という言葉があります。

写楽

東洲斎写楽は、江戸時代中期の浮世絵師としてデビューし、わずか10カ月間で画業から足を洗い、姿を消したと言われる謎の絵師として有名ですが、なぜ、そんな超短期間…

09月 12編

この月を読む

空

「空」、「そら、くう」の漢字は、上が穴で、下が工具の「工」を組み合わせた漢字です。 穴=洞窟を表し、固い土を規矩(斧のような工具)で掘った様子が空の字になり…

室

「室」は、ウ冠の中に矢が突き刺さって物が留まっている様子を意味しています。 ひと昔前は、冷蔵庫も無かったので「室」むろでは食料などを保存したりしました。 〇…

宙

「宙」のウ冠の中にある「由」は酒の壺の形です。 意外と現実的な大きさのもので表現されておりますが、「壺」=宇宙とも言われ、中国には古くから「壺中天」という言…

和

先日、ご注文で「和敬清寂」”わけいせいじゃく”を揮毫させて頂きました。 あらためて、その意味を自身に多少なりとも刻もうと思い、一字一字を調べてみました。 成…

清

もとの字は三ずい「水」と「青」から作られ、丹を材料として作られる青でその色調は清らかで、渓流のように澄んだ水を表した字です。 清らか、清める、清々しいけがれ…

寂

わびさびの"寂び"の方の意味で、茶道の重要な教えです。 何も無いようであるが、満ち足りた豊かな心境のことを言い、茶道具を指す場合は、古くて枯れているほうが、…

互

「互」の漢字は、編まれた縄の形です。 説文では手と手を繋いでいる様子を上から見た形にも見えます。 互の漢字は、縦糸と横糸のように編まれることによって強い力と…

三 ①

「三」の漢字は、3本の木を重ねた形で単純な形ではありますが、とても漢字の中でも重要な意味を持ち、漢字においてシャーマニズムの代表でもあります。 説文では、一…

三 ②

三の数字はなぜおめでたい数字なのかというと、まず素数(1とその数字でしか割り切れない数字のこと)として三は、素数の最小の数字であること。 また、中国の道教思…

縦

糸に従うで縦になります。 行人偏は十字路の左半分で右側は、同じ左に向いた人が二人並び前の人に従っている形から出来た漢字です。 そして糸へんは、織物の縦糸を示…

横

横は、扉の木に用いる横の木から、横という漢字が生れました。 横は、「曲げる、妨げる、端から」という意味があり、横はどちらかというと不正の意味に使われています…

縦横

周りを見渡すと全てが縦と横で表現できるような気がします。 縦横は、漢字の縦画横画をはじめ、木々の枝葉、そして1日の与えられた時間が縦糸だとして横糸は、朝起き…

08月 9編

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絵

「絵」は糸へんに会(會)と書きます。 會は色々な食材が入ったごった煮の鍋の意味があり、古くは、紙に書かれた絵ではなく、紙ができる前の時代の織物や刺繍の文様の…

青

ピカソの絵で青の時代と呼ばれる時代があったのは有名ですが、それはピカソの若き日に起こった友人の自殺が引き金でした。 ピカソは深刻な鬱病になり、4年間青い色調…

藍

江戸時代~明治時代の日本は至る所に様々な青(藍色)が使われていました。 青い瓦、青い暖簾、着物、手ぬぐい、旗などなど、沢山の物に藍染めの布が使われていたため…

象1

先週、甲骨文字を取り上げましたが、ゾウ「象」の形と書いて象形(しょうけい)と言ったり、印象、抽象、象徴、無象、現象、気象などの形を代表する言葉として動物の「…

象2

象は、甲骨文に、「象を獲んか」と占った形跡があることから漢字が生れた頃の中国殷(紀元前5~6世紀)にはまだ、長江北岸の地にも象が生息していたと考えられます。…

象3

そして、捕らえた象を宮殿を作る時の土木工事や測量にも使っていました。 力持ちなだけでなく温厚な性格なのと、象牙などが重宝され、どんどん数が減り国から国への献…

甲骨文字1

先日の個展に出品した中で注目を集めたのが甲骨文字の「象」です。 形は字典の字をそのまま切り取ったのですが、甲骨文字はすでにデザイン性あり、愛嬌のある字姿なた…

甲骨文字2

甲骨文字を漢字の歴史からみると、それが発見されたのはつい最近で、清の時代の末期(19世紀)のことでした。 骨董屋で、マラリアの薬、「龍骨」と称して売られてい…

殷墟

甲骨文字は、黄河下流の南側に位置する現在の河南省小屯村周辺が殷の跡地であったことから、そこから大量に発掘されました。 河南省と言えば、先月末にも大雨で洪水に…

07月 15編

この月を読む

御家芸

東京オリンピックが先週から始まり、スポーツを普段観ない私がこの1週間で沢山のスポーツを一気に観るというだけで少し不思議な感覚です。 そんな私が気になったのは…

御家流1

国技と言えば、書の世界では御家流です。 日本の独自の書風で江戸時代、徳川幕府が、我流の崩した文字による読み間違えや、争いを無くそうと御家流を浸透させ統一を計…

御家流2

御家流が庶民の手に浸透すると、総称で江戸文字と言われますが、芝居文字=歌舞伎の文字(勘亭流)や、ビラ文字が起源の寄席文字、そして、代表的な御家流の流れを汲ん…

扇子1

扇子の起源は、団扇(うちわ)として中国から伝わり、それがもとで100年後の平安時代に扇子(せんす)となりました。 貴族の間での必需品として欠かせないものでし…

扇子2

扇子はその後、中国を経由してヨーロッパに伝わって行きました。 マリーアントワネットでイメージできますが、貴族の間でも装飾品として豪華な扇子を、舞踏会などで持…

扇子3

「扇」おうぎの漢字は、会意文字と言って、違う意味の漢字が組み合わさって新たな意味の漢字が出来た文字を言います。 扇の場合は「戸」と「羽」で構成されていること…

郷

人が同じご馳走(お供えもの)を前にひざまずいて向かい合っている形です。 故郷に帰ることが出来ないまま、2年目に入るという方も多いのではないでしょうか。 一昨…

七夕

7月7日、七夕の「織姫と彦星」はもともと中国の後漢以降の文献にあった「牛郎識女」という物語から、日本に伝わりました。 織女は、羽衣を着た天女でいつも織物を織…

織女

子供のころクリスマスに「おりひめ」という子供用の織り機を買ってもらい、嬉しくて夢中になって遊んだことを思い出しました。 織女の伝説のことはもちろん知りません…

匠

「たくみ」は竹で編んだ籠の中に斧がある形です。 手斧を使って竹を割き、木を削る人が「匠」とされる人でしたが、それが広く意味が膨らみ、技芸などを教える人などの…

不滅1

比叡山延暦寺には、1200年間絶やすことなく灯し続けている「不滅の法灯」と呼ばれる灯火があります。 一瞬たりとも火が消えないよう、1200年前もの間、変わら…

不滅2

奈良東大寺二月堂のお水取りも、「不滅の法灯」と同じく1270年間途絶えることなく毎年行われているそうですが、今年は史上初めて無観客でのテレビ中継が行われ、そ…

鏡1

「かがみ」は、水に自分の姿を覗き込んで映した水鏡=「監」の字です。 後に金へんがつき、鑑になりました。 青銅や銅や鉄などの金属で作られた器に入った水に自分の…

鏡2

「かがみ」は、自分を映す鏡とは別な使用法で、祭祀や呪術具として用いられた鑑(鏡)があります。 中国では、古いもので4000年くらい前のものが発見されており、…

鏡3

今、博物館などで観る鑑は酸化して青緑色をしていますが、もともとは白銀や、黄金色に輝いていたそうです。 日本でも古墳などから出土しているため、呪術として使われ…

06月 12編

この月を読む

石

石は、山の崖の形と、口から出来ている文字です。 古い信仰で大きな石は神霊が宿るとされていたため、巨石の前で祭祀が行われ、その時の祝詞を入れる器が口の部分とさ…

鶴

鶴は、私の書の作品のモチーフで度々書いている漢字の一つです。 おめでたい意味があり、さらに生まれ故郷の北海道の道東地域に渡って来ていた鳥として、子供の頃から…

佛

佛の漢字の意味は、ほのか、かすか、という意味があります。 右側の旁は、何本かの木を縄で巻き付けようとするが曲がりくねった木を束ねることが出来ない様子を表して…

観

元の字は、鸛(コウノトリ)の意味でした。 鸛は、鳥占いでよく使われ、神意を察すること、みる、みきわめる、ことから観るという意味で使われる漢字になりました。 …

青

青は、もとの字は「靑」で”生+丹”です。 丹は、鉱物質を含む土石を掘り起こした井戸を表す字で、変色せず、器などに使う絵の具の材料となりました。 シルクロード…

魚

6月15日は弘法大師空海の誕生日でした。西暦774年に生まれているので、もし存命ならば1247歳ということになります。 幼いころの名前は真魚(まお)、号は遍…

失

象形文字で、手を上げて舞い踊る人の形です。 巫女が踊っている姿ですが我を忘れて気を「うしなう」から出来ました。 「笑」も神を楽しませるために巫女が踊っている…

続・失

中国ドラマ コウラン伝~始皇帝の母~が先日最終回となりました。 半年間、1話も欠かさずに観ていたので、大変な喪失感です。 ドラマが完結したので、その後の始皇…

自

漢字の成り立ちとしては、とても分かりやすく、今と全く同じ人間の行動から作られている漢字です。 自は、鼻の形で、自分の鼻を指して、ジェスチャーしたことから自分…

続・円

天=円で、四角=地という法則が中国で古くからあるということを、先日書きました。 そのことから通じるのですが、秦の始皇帝が貨幣を丸くすることを定めたそうです。…

道

しんにょうは、歩く、行くの意味があり、首は他族の首を手に持ちその呪力で呪いを祓い清めて進んだことから、「道」の字が生れました。 秦の始皇帝が中国国土を統一し…

聖徳太子

先日、聖徳太子のことを取り上げた番組内で、筆跡に関して注目していました。 聖徳太子の書いた字の特徴は、横画の細長い線で、転折(右の角)が丸く膨らんでいるのが…

05月 18編

この月を読む

雲月

雲の字は、雲の中から竜の巻いている尾が少し現われている形です。 「月」はその見た目通り、三日月の形です。 一昨日、皆既月食とスーパームーンだったそうですが、…

羊毛

私にとって、筆は自分の手の延長にいつもある大事な道具ですが、羊毛と言っている筆は、実は山羊(ヤギ)の毛です。 羊毛というと、ウールになるモコモコの羊を思い浮…

円

円相の課題作品を制作していて感じたことですが、円には他の形にはない、「氣」を感じるということです。 とにかく〇という記号の意味だけではない特別な力があるよう…

美文字1

先日、ネットで買い物した品物が届き、個人の方から送られて来たため、手書きの文字でメッセージや送付状などが書かれておりました。 大変綺麗な字で、しばらく見入っ…

美文字2

ある年齢層、大体ですが、60代半ば以上の方の文字は日常の中で手書き文字が主流だった時代のせいもあり、いわゆる達筆な方が多いように思います。 その後、今の40…

美文字3

手書きの文字については、個性がある字も魅力的で、上手くなって欲しくないと思うこともあります。 ただ、字にコンプレックスを抱えている方も多いようです。 自分の…

紙

今回は、紙の漢字の成り立ちではなく、紙を発明した人の話をご紹介します。 中国の後漢時代、和帝に仕えていた人物で「蔡倫」という名の宦官がいました。 物を作る技…

続・紙

その後、蔡倫が発明した紙は、751年、唐の軍隊がイスラム帝国の軍との戦い(タラス川の会戦)で敗れ、捕虜となった兵士の中に紙漉き職人がいて、そこから紙漉きの技…

満

心を満たすこと、「満足感」を得ることは、一日の中で幾度かあると思います。 「満」の字の漢字の成り立ちは、膝掛けの刺繍がびっしり全体に施されている様子から出来…

薫

この時期にふさわしい漢字は”薫風の「薫」”ではないでしょうか。 薫は、新緑の時期の爽やかで上品な風のイメージですが薫の漢字1文字で考えると、鍋か袋に入れた香…

芳

草冠と、方が農機具のスキの形。 延びた草を刈るということになります。 良い花の香り。かんばしい香り。良い行い。賢い人。など色々な良い意味で使われます。 父の…

琉球

中国の隋(600年ころ、日本だと飛鳥時代)が「流求国」と記したことから琉球国となりました。 「沖縄」の呼び名は、日本本土で呼んでいた名だそうです。 先日、沖…

生

草や、芽が上に生える象形文字です。 先月の銀座の展覧会の時のことですが、展示している作品の上を、虫が歩いるのを発見したのです。 一瞬ドキっとしましたが、急に…

衣

今日、レアなお名前の方から名刺を頂きました。 衣が2か所も入った苗字でした。 埼玉と新潟に多く、日本に600人程度しか居ないお名前だとのことでした。 そこで…

尚

先日、「楊准表記」1世紀後漢時代の石碑で(古隷)と呼ばれる法帖を見ていたら、尚の字が沢山ありました。 可愛い字だなと思っていたところ、お客さんから「尚」の字…

風

「風」の中の部分は、もともと鳳「ほう」の字で、「虫」ではなく、鳥だったそうです。 ある時期から鳥ではなく虫に変化しました。 虫は、鳥蟲篆の書体でも使われてい…

優

右のつくりの下部は、「心」の下は足をクロスさせている形です。 他人の悲しみに気づき、振り向いて寄り添い同じように悲しむ人の姿です あの太宰治も、「優」の漢字…

素

白い糸を染め汁に入れる時に束ねられた結び目の部分が白く残り、その部分を「素」と呼びました。 「書」でいう素心(素朴)の書とは、自分の中の染まっていない白(素…