書2
「書は人なり」という言葉があります。

中国唐時代の四大家の一人、顔真卿の「祭姪文稿」が有名ですが、甥の死を悔やみ悲しんで書いた手紙で、人の感情が投影された現存する最古の手紙(草稿)と言われています。
手紙も様々ですが、怒りや、悲しんでいる状態で書く時ほど、感情的になり、より文字に写し出され、受け手側に、より一層迫って来るものだと思います。
西洋でも、英語で書かれた手紙を資料としてよく見かけますが、楽聖で知られるベートーヴェンが「不滅の恋人」と呼ぶ恋人への手紙が残っていて、ベートーヴェンがプロポーズをし、結局は断れてしまいますが、想いが溢れ、書いたと思いわれる文字が印象的でした。

下の行の文字と被さり、ぶつかっていたり、文字の抑揚が激しく、決して綺麗ではない文字ですが聴力を失い、作曲家としても波乱万丈な人生だったことや、曲からも窺えるように、悲しみを跳ね返すような、力強さと憂いさが魅力となっているのではないかな、という思いから、ベートーヴェンと顔真卿はそんなところが似ているな…と感じました。

筆跡から、書き手に出会う