織女

文 出口胡蝶

子供のころクリスマスに「おりひめ」という子供用の織り機を買ってもらい、嬉しくて夢中になって遊んだことを思い出しました。
織女の伝説のことはもちろん知りませんでしたが、マフラーや、小さな敷物などが自分の手で生み出されることや、毛糸の色の組み合わせや織り方で色んな模様ができ、模様のデザインを するということの、はじめての経験だったように思います。
ただ、のちにデザイン学校で織物を専攻しましたが、規則的な模様を周到な計算の上で織っていく作業は、残念なことに私には向かないと気がつきました。
糸が絡まったり、切れたりで大変だという苦い経験が強く残ってしまい、その経験から、紬や絣の生地を見ると、脱帽の思いに駆られ大事に使おうという気持ちになります。

心に残ったら、蝶にのせて。

気持ちを届ける準備をしています。

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糸と、暮らしの言葉をたどる

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